著者 五百田 達成
発行所 PHP研究所
概要
作家であり心理カウンセラーでもある著者が、繊細な人に向けて心の持ちようや考え方を助言する内容です。鈍感な人のどういった言動に傷つくのか、それに対して繊細な人はどのように対処すればいいのか、という内容です。4コママンガと要約で端的に表し、その後に詳細を書いています。
両者を分けるものはなんでしょうか?それはずばり「他人を見るレンズの解像度」です。~中略~鈍感な人は、他人と自分の垣根があいまいで、だから無神経なひと言が多い。繊細な人は、他人も自分も尊重するので、無神経なひと言に振り回されてしまう。
本著より引用
感想
今まで無神経ですみませんでした
耳が痛かったです(笑)。私は鈍感なひと言を言っちゃってるんだなあ、と。知らず知らずのうちに相手を苛立たせていることがあるでしょうね。その具体的な例を知れたことが大きな収穫です。心の根っこに置いておかなければならないのは「相手への気遣いと配慮」ですね。相手の立場に立って考えて、自分がされて嫌な言動はしない。自分が今以上に気をつける必要があるのは、この精神だと身に沁みました。
ただこれを気にしすぎると、言うべきことすら言えなくなってしまう可能性もあります。極論で言うとハートが弱い人には、正論ですら言うかどうか迷います。説教・指導を悪口に捉えられると困りますので、伝えるにしても言い方を工夫しないといけません。気遣いしつつ本音を言う、その塩梅がすごく難しい。
同時に、「こんなことが気になるの!?考え過ぎやて。さらっと流したらいいやん。」と思うひと言もありましたね(笑)。そういうところがガサツなんでしょうが。「アホ、ボケ、しばくぞ」が小学校時代から普通に使わていた自分の方が異常なんですかね(笑)。言い訳をすると、友達同士でじゃれ合ってる場合も多いんですよ。文字にするとキツく見えるんですが。
「鈍感な人」の一人(笑)の意見としては、不満に思ってることはその場で言ってもらえるほうがありがたいですね。あとから「あの言い方は傷ついた」と言われても、謝罪して、これから気を付けることしかできないです。言ったことを忘れている可能性もありますし(笑)。何の本で読んだか忘れてしまったのですが、心に残っている言葉(ニュアンスですが)があります。
「黙っているだけで、相手が自分に都合の良い言動をしてくれると思い込み、その希望通りにいかないと腹を立てる。それは傲慢でしかない」
傷つける無神経な言動に気をつける事を大前提にしつつ、自分の本音は溜め込みすぎない。相手に指摘されたら、真摯に向き合う。それで自分に非があると感じたら、反省して不快な思いをさせたことを謝る。これらの心構えを持って行動するようにします。
オススメする人は?
普段の人付き合い、人の言動に疲れている方には最適だと思います。鈍感フレーズに対する考え方や対処が参考になるでしょう。逆に余計な事を言っちゃう鈍感な方にも、自らを戒める意味で読んで頂いた方がいいでしょう。優しい世界になるかもしれません。
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