著者 E・キューブラー・ロス
訳者 鈴木晶
発行所 中央公論新社
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概要
末期患者にインタビューを行い、彼らの心情を思うままに打ち明けてもらいます。そこから、医療関係者が末期患者にどのように接すればよいのかを考察しています。
基本的には、死の話題をタブーにして避けるよりも、個々の患者に親身になって話を聞くという方法が良いようです。
本書では、末期患者の心の変化を以下の5段階で表しています。
- 避妊と孤立
- 怒り
- 取り引き
- 抑鬱
- 受容
感想
一般人に向けてというよりは、医療従事者に向けた内容だと感じました。はげますべきか、そっとしておくべきか。それは、残される家族にとってもそうです。答えと言えるものは本書に書いてあります。
患者にも家族にも悔いが残らないような、「終活」を送ることができれば良いですね。
特に面白かった所
宗教がどう影響するか、ですね。著者は信仰の篤さは死への受け入れ具合と相関がないという主張でした。ただインタビューを読むと、信仰により気持ちの整理がついている(と思われる)患者が多かったように思います。神の意思だから、などですね、日本に住んでいると、宗教にあまりプラスのイメージが湧かないと思います。こういった、自分ではどうしようもない状況になると、信仰の有る無しで現実の捉え方が変わるのかもしれません。
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