『数学的思考ができるひとに世界はこう見えている ガチ文系のための「読む数学」』

著書 齋藤孝  

発行所 祥伝社

概要

数学(算数ではない)を学ぶことによって得られるのは、「数学の知識」だけではありません。「数学的な思考」の方法を得られるのです。この書籍では、数学の単元を7項目取り上げ、どういった考え方が身に付くかを解説しています。

  1. 微分
  2. 関数
  3. 座標
  4. 確率
  5. 集合
  6. 証明
  7. ベクトル

感想

数学勉強して、どう人生の役に立てるのか?

  1. 確率と期待値、証明の考えを学べば、詐欺に引っかりにくくなります。
  2. ベン図や座標の考えを学べは、論点がずれて議論がウヤムヤになるという事も少なくなるでしょう。

論理的に考え、議論できる能力は、文系でも必要でしょうね。感情論が駄目というわけではないです。感情と理論は混ぜると水掛け論になり終わらないからです。それはそれ、これはこれの姿勢が肝要です。
この本で印象に残ったのは、2つですね。

センター試験で数Ⅰ・Aと数Ⅱ・Bが両方40点くらいしかとれなかった私にも分かりやすい一冊です(笑)。数学好きだったんですけどね。定期テストは良くて、模試や全国試験は全然ダメでした。

特に面白かった所

6章の「証明」ですね。その中で、科学とはどういうものかについて記されている箇所が印象的でした。「反証可能性」という考えです。

反証可能性とは、その「間違い」の証拠を示せる可能性のこと。ある仮説に反対する人が「それは違う」と反証できる可能性があれば、その主張は科学的だといえるわけです。
自分の理論が間違っていると証明する「反証」を受け入れる用意のある態度、この潔い態度が科学的です。

本書より引用

反証できる余地があるという点が、科学には必要だというものです。自分は一回読んだだけでは、どういう意味かがわかりませんでした(笑)。反証できない理論を「科学」と称して主張してくる「似非科学」に引っかからないようにしましょうね、という意味だと思いました。

オススメする

  • 数学嫌いの方
  • 数学をあまり勉強してこなかった、いわゆる「文系」の方

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