『青の炎』

著者　貴志祐介　　

出版社　角川書店

概要

高校生の櫛森秀一は、母と妹の三人で仲睦まじく暮らしていた。しかし、離婚した父親が転がり込んできてから、生活は一変した。母を苦しめるあの害虫は、俺が始末しなければならない。彼の心には、赤よりも静かに、しかし高温で燃えさかる「青の炎」が灯されていた。

感想

静かなる殺意

私が高校生くらいのときに初めて買った小説です。当時、二宮和也さんと松浦亜弥さんが主演で映画化されました。そちらも観ましたが、原作の方が内容が緻密で好きですね。
内容は少し暗めです。家族を守ろうと凶事に手を染めた主人公に待っていたのは・・・。
青春真っ盛りの高校生と、計画殺人犯という組み合わせが面白かったですね。日常と非日常のギャップが読み応えがありました。ハッピーエンドではないですが、私はこの結末は好きです。

特に面白かった所

完全犯罪のための下準備です。買い出しに行くんですが、このシーンは何かほのぼのするというか、つかの間の休息というか。
殺人の後に、徐々に日常生活が狂い始める所も考えさせられます。気丈に優等生として振る舞っていても、どこかで精神に影響が出ているのだなあと。

オススメする方は

• 悲しいエンディングが好きな方
• サスペンスが好きな方