『逆説の世界史 ①古代エジプトと中華帝国の興廃』

著者 井沢元彦  

発行所 株式会社小学館

概要

エジプトの謎

エジプトは古代にピラミッドというとてつもなく巨大な建築物を建てました。道具もほとんどなかった時代にも関わらず、その精度は現代のものと遜色ない程だそうです。そんな技術をもっていたエジプトが、現在世界を牽引するような大国となっていないのは何故でしょうか?

中国の謎

王朝が度々交代しながらも、15世紀頃まで世界最大の文明国であった中国。そんな中国文明が現在地球のスタンダードになっていないのは何故でしょうか?

この二つの謎を、信仰や宗教の点から追究した一冊です。特に中国の方はある宗教が影響しているのですが・・・。

感想

読み応えのある、骨太な一冊です。言われてみればどうしてだろうという疑問点を、懇切丁寧に解説されているので、歴史が苦手な人でも読みやすいと思います。そして、この原因となった信仰と宗教の話がすごく面白い!
両国ともに、文明の停滞の原因が「信仰」にあるという点が興味深いですね。そう考えると、西洋文明が現在世界標準になっているのは、他と比べて合理的であるからでしょう。

特に面白かった所

中国編の宗教についての詳細がいいですね。現在中国は政治が共産主義、経済は資本主義という形態をとっているのですが、その理由が宗教にあるとわかります。ちなみにこの宗教は、韓国や台湾、日本にも影響を与えています。
歴史の本で宗教を介してつぶさに解説している本を初めて読んだので、新鮮でした。

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