『世界で馬鹿にされる日本人』

著者 谷本真由美
発行所 株式会社ワニブックス
定価 913円(税込み)

概要

近年、「日本はスゴイ」と持ち上げる風潮が多くみられます。ウォシュレットや和食、おもてなしの文化などが世界から賞賛の目で見られている、といったものです。しかし、著者の目からするとそれらはかなり眉唾なものもあり、日本という国は世界(主に西欧からはマイナーなポジションとしてしか認識されていない、というのです。本著では「海外から見た日本」という観点から日本をダメ出ししつつ、本当に評価されている日本の特徴を解説しています。

感想

本著でもいわゆる「日本の誇り」をこれでもかとダメ出ししています。例を挙げると以下の通りです。

  • 「おもてなし」の心は方向性が合わない
    料理の味付けは客が勝手にする文化圏の国もある。客の好きなように食べさせてほしい。
    旅館の行き過ぎたサービスは、監視されているようで不快だ。
  • 礼儀正しい点もあるが、自分勝手で短気な点も目に付く。
    →「すみません」と口では言いながら満員電車に我先に乗り込もうとする。
  • 未成年を性的な対象として売り出している文化が根付いているように見える(アイドルやグラビア雑誌、漫画等)。

心情を読むよりもシンプルにした方がウケる

言われてみると日本はちょっと異質なのかと思える点はありますね。
自分も含めてですが、日本人は意見や気持ちをはっきり伝えるのを善しとしない風潮があります。加えて、お互いの意見を議論して擦り合わせるという事も苦手です。そのうえ、相手の気持ちを慮る、ないし忖度して動くのが美徳ともされます。
この姿勢は西欧、アメリカの方々にとっては合わないのでしょうね。お互いの意見をぶつけ合って、納得いくまで話し合う文化圏の人には、面倒に思えるでしょう。

日本はロリコン文化?

アイドル等の件は、確かに低年齢化が進んでいる気もします。ただ以前に紹介した書籍では、日本のゆるふわ萌えアニメが海外で人気とありました。ああいうアニメに出てくる女性は、大体設定の年齢より幼く書かれていることが多い印象です。それが人気があるということは、海外勢も若い女性が好きな人が一定数いるということですかね。というか、どの国でも男女ともに若い異性は魅力的ではないかと。黄金律だと思うんですが、どうでしょうか?

特に面白かった所

お互いをジョークで馬鹿にして、笑いあえるのは良い関係

これは全く同感です!これだけダメ出しされても「あはは!確かにそんなとこあるよね!でもお前もさあ~」というやりとりができる関係性は健全だと思います。反省する姿勢ももちろん必要ですが、お互いに話の種にできるような状態は、仕事・友人・恋人・家族いずれの関係においても最上のものであるでしょう。

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